孫正義の失敗から学ぶ逆転力|病・事業失敗・1兆円負債を乗り越えた現代の偉人

みなさんこんにちは。

今日は日本人なら誰でも知っているだろう、日本の社長でもっとも有名な孫正義さんの失敗ストーリーを紹介していきたいと思います。

1. 留学中に病で倒れる

孫正義氏は、高校卒業後に単身アメリカ・カリフォルニア大学バークレー校へ留学しました。
当時は英語もままならない状態で、授業についていくのがやっとの中、勉強とアルバイトを掛け持ちする過酷な日々。

そんな矢先、慢性肝炎を発症。
医師から「しばらく安静にしないと命に関わる」と告げられ、なんと1年半近くベッド生活を余儀なくされます。

普通なら留学を諦め帰国するケースも多い状況ですが、孫氏はベッドの上で毎日ノートに新規事業のアイデアをメモし続けたのです。
その数は約250件にのぼり、後のソフトバンクの事業構想の原型となります。

  • 失敗ポイント:健康管理の甘さで留学計画が大きく崩れる
  • 逆転ポイント:動けない時間を「思考の蓄積期間」に変えた

教訓:体が止まっても、頭は止めない。


筆者のひとこと
私も思うのですが、「動けないとき=何もできない時」ではないんですよね。
考える時間を意図的に持てた人ほど、再起した時の爆発力が違うと感じます。


2. 初期ビジネスの大失敗

病を乗り越え、帰国後に挑戦したのが「自動翻訳機」の開発・販売です。
当時、まだ日本ではコンピュータの一般普及が進んでおらず、「日本語⇔英語」を自動で変換できる機器は画期的でした。

孫氏はこの発明を引っさげ、シャープに売り込み、製品化に成功します。
しかし――いざ市場に出すとほとんど売れなかったのです。

理由はシンプルで、

  • ターゲット顧客が限定的(通訳や一部の研究者だけ)
  • 機器が高額で一般消費者は手を出せない
  • そもそも日常的な需要がほぼ無い

つまり、「技術的には凄いが、誰も欲しがらない」典型的な失敗でした。

これは、プロダクトアウトと言って、「製作者側が作りたいものを作った結果」なんですね。

この経験から孫氏は、

「どれだけ優れた技術でも、市場が求めていなければ意味がない」
という痛烈な学びを得ます。
後の事業では必ず「需要の大きさ」から逆算して戦略を組み立てるようになったと言われています。

需要から製品を考える考え方はマーケットインといいます。

どちらの考え方も一長一短ありますが、基本的にはビジネスを考えるときにはマーケットインの考え方が有効とされるケースが多いです。

  • 失敗ポイント:技術主導でニーズ検証を軽視(プロダクトアウト)
  • 逆転ポイント:以後、事業アイデアは必ず市場規模と需要から判断(マーケットイン)

教訓:プロダクトは市場ニーズという「水槽」に放たれて初めて泳げる。


筆者のひとこと
この話、めちゃくちゃ共感します。
私も「良いものを作れば売れる」と思い込んで失敗した経験があり、その後は売れる仕組みや顧客心理から先に考えるようになりました。


3. 借金経営の危機

1990年代後半、ソフトバンクはブロードバンド事業(ヤフーBB)への大規模投資を決断。
全国規模のインフラ整備に加え、無料モデム配布や低価格プランの導入で急速に契約者を増やしましたが、同時に巨額の負債を抱え込みます。

一時は1兆円を超える負債を背負い、金融機関や市場からは「ソフトバンクは倒産寸前」と噂されるほどの危機に。
通信業界の巨人NTTとの価格競争、設備投資の遅れ、資金繰りの圧迫――すべてが重なり、会社の存続が揺らぎました。

しかし孫氏は撤退を選ばず、徹底的に顧客獲得に集中します。

  • 契約数がある一定ラインを超えれば黒字転換できると逆算
  • 負債を返すより先に、顧客基盤を広げて将来収益を確保する戦略を採用
  • 投資家への説明やメディア戦略で「成長企業」のイメージを維持

結果、ブロードバンド普及の波に乗り、数年で収益構造を黒字に転換しました。

教訓:危機の中でも、成長への道筋が明確なら攻めるべき時がある。


筆者のひとこと
普通は1兆円の負債なんて聞いたら胃が痛くなりますが、孫氏は「勝てば全部回収できる」と信じて行動し続けました。
覚悟と計算の両方が揃っていないと、この規模の逆転劇は起きないと思います。
逆に1兆も借金できることが信用の証ですよね。


4. 逆境を跳ね返す集中力

孫正義氏は、病気、事業の失敗、1兆円の負債という、普通なら1つでも立ち直れないような逆境をすべて経験しています。
それでも彼が再び立ち上がれた理由は、一度決めた目標への異常なまでの集中力にありました。

代表的な逆境突破の実例

  • ボーダフォン日本法人の買収(2006年)
     携帯電話市場に後発参入し、既存の大手キャリア(NTTドコモ・KDDI)に挑むという無謀とも言われた戦略。買収後も赤字続きでしたが、「iPhone導入」という一手で一気に契約者数を拡大。
  • ARM買収(2016年)
     半導体設計会社ARMを3.3兆円で買収。市場から「高すぎる」と批判を受けるも、IoTやAIの未来予測に基づいた長期戦略で保有。後に企業価値は倍以上に。

これらは単なる「攻め」ではなく、過去の失敗で得た教訓を徹底的に応用した結果です。
市場性を見極め、タイミングを逃さず、そして大きな賭けに集中する――この一連の動きが、ソフトバンクを世界的企業へと押し上げました。

教訓:逆境を打ち破るのは、偶然ではなく、徹底的な準備と集中力の結果。


筆者のひとこと
孫氏の行動を見ていると、「成功するまで諦めない」という言葉が本当の意味で理解できます。
ナナハチのコンセプトにも通じますが、失敗は終わりじゃなく、次の集中ポイントを見つけるきっかけだと感じます。


まとめ

孫正義氏の人生は、

  1. 病による長期療養
  2. 初期事業の失敗
  3. 1兆円を超える負債
    という3つの大きな逆境を乗り越えた物語です。
    その根底にあるのは、「失敗を分析し、次の戦略に全て活かす」姿勢と、チャンスを見極めたら全力で集中する覚悟。

ナナハチのテーマにぴったりな、現代の逆転ストーリーと言えるでしょう。

ぜひみなさんの失敗もたくさんさらけ出してくださいね。

取材対応を受けてくださる方大募集です!

どうぞよろしくお願いいたします!

それでは最後まで読んでいただきましてありがとうございました!

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